動物との共生社会を

東京都議会公明党は先ごろ、世田谷区内にある都動物愛護相談センター(新井英人所長)を訪れ、施設内を視察するとともに、事業の現状と課題について関係者と意見を交わした。松葉多美子、高倉良生の両副幹事長と、斉藤泰宏議員が参加した。

意見交換の席上、新井所長は、動物の愛護と適正な飼養の普及啓発などに取り組んでいるセンターの事業概要について説明。繁殖制限手術の周知徹底などで殺処分数が減ってきている一方、ペットを飼っている高齢者、特に独居者の増加に伴い、「飼い主の死亡や入院などにより、センターで犬や猫を引き取るケースが増えている」と強調した。

その上で、“体が弱って散歩や食事の世話ができなくなった”という高齢者からの相談が多い現状に触れ、認知症や体力の衰えなどでペットを管理できない「高齢者による飼育問題」に言及した。

これに対し、斉藤議員は、人と動物の共生社会実現に向け、「飼い主が亡くなるなど行き場を失った動物を保護する手立てが急がれている」と応じ、動物が命を終えるまで適切に飼育する「終生飼育」のほか、適正な飼養の普及啓発をさらにすすめていく考えを示した。

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