築地市場移転問題 土壌汚染対策の実験視察

東京都議会公明党の藤井一幹事長代行らは16日、築地市場(中央区)の移転問題で、江東区豊洲の新市場予定地を訪れ、汚染物質処理に関する実験の実施状況を視察した。

同地区は老朽化や狭あい化が進む築地市場の移転先に挙げられているが、2008年5月に土壌の一部から有害物質のベンゼンなどが検出。これを受け、都は今年1月から、専門家らの技術会議によって定めた土壌汚染対策が、同地区で有効かどうかを確認する実験を実施。3月10日の中間報告では、一部実験内容について、土壌の汚染物質が環境基準以下となり、無害化できることが確認されている。

今回の視察で一行は、微生物を活性化させてベンゼンを分解する「微生物処理」や、地下水を汲み上げて浄化処理した上で、新たにきれいな水を注入する「地下水浄化処理」を見て回り、担当者から説明を受けた。

今後、都は6月末に最終的な実験結果を公表する予定。

藤井幹事長代行らは「実験の有効性が確認できれば、豊洲移転実現への一歩前進となる。今後発表される実験結果を踏まえ、都民の食の安全を確保する新市場の整備に取り組みたい」と語った。

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