都立病院にアスベスト外来 まつばの主張実る

都立病院にアスベスト外来
11月1日から広尾病院で開設

東京都は26日、都立病院で初となる「アスベスト専門外来」を都立広尾病院(渋谷区恵比寿2丁目)で開始すると発表した。診療開始日は11月1日で、27日から予約受付を始める。

アスベスト(石綿)による呼吸器疾患が大きな社会問題となる中、都民の不安を解消するために設置するもの。20日の都議会厚生委員会で、公明党の松葉多美子議員がアスベスト専門外来の設置を強く求めたのに対し、都側は「鋭意検討する」と答えていた。

診療は、電話による予約制で、毎週火曜日(週1回)の午後1時30分から3時30分まで。問診、胸部単純X線検査、胸部CT検査によりアスベスト関連疾患の可能性の有無を判定し、その後、必要に応じて気管支鏡検査、胸腔鏡検査を実施する。

予約の電話番号は<03・3446・8331>。受付時間は、月~金曜=午前9時から午後5時、土曜=午前9時から11時30分。

都議会厚生委で松葉議員は、都議会公明党が石原慎太郎知事に7月提出した「アスベスト対策に関する緊急要請」で「診断・治療体制の整備」を訴えたことを踏まえ、アスベストに関する都立病院の取り組みを聞くとともに、順天堂医院(東京・文京区)が「アスベスト・中皮腫外来」を8月に開設し、大きな反響を呼んでいる様子を紹介。「都民の不安を解消するためには、都立病院でもアスベストの専門外来を設置すべきだ」と主張した。

病院経営本部の及川繁巳参事(経営戦略・再編整備担当)は、「通常の外来診療の中で対応可能」としつつも、「都民の不安を解消することは都立病院の使命。アスベスト専門外来の設置についても鋭意検討する」と回答していた。

(2005年10月27日 公明新聞)

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