都議会公明が採取の水 シアン化合物を検出

東京都議会公明党「豊洲市場整備問題対策プロジェクトチーム(PT)」(上野和彦座長)らは20日、都議会内で会議を開いた。築地市場(都内中央区)の移転先となる豊洲市場(同江東区)の主要施設で盛り土が行われていなかった問題に関し、同PTが青果棟や水産卸売場棟、仲卸売場棟の地下空間で採取した水の成分調査結果を公表した。

上野座長は、水産卸売場棟の地下空間にたまった水からシアン化合物が検出されたと発表。また、同3施設から基準値を下回るヒ素が検出され、発がん性が指摘されるベンゼンは検出されなかったと述べた。

その上で、都が17日に公表した、たまり水の調査結果ではシアンは検出されなかったことから、「あくまで参考の値で、極端に高いとは言えないが、都に再調査を申し入れる」と語った。地下空間の水については「地下水の影響を受けている可能性は否定できない」と強調。21日に公明党として豊洲市場の現場調査を行い、都の担当者から土壌汚染対策の実態を聴取すると述べた。

同PTは、14日に豊洲市場を緊急調査し、主要施設の地下空間から水を採取。民間の分析機関に、ベンゼンやシアン化合物、ヒ素、鉛、水銀、六価クロム、カドミウムなど7物質の調査を依頼していた。

会議には、東村邦浩幹事長代行、橘正剛政務調査会長のほか、同PTの上野座長、木内良明顧問、中山信行副座長、伊藤興一事務局長のほか、野上純子、松葉多美子、栗林のり子、小林健二の各都議が同席した。

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