東京の乳がん死亡率は全国ワースト1
女性特有のがんには、乳がんや子宮がんがあります。乳がんについては、年間1万人以上もの方々が尊い命を落とされています。47都道府県の中で、乳がんによる死亡率が最も高いのが、残念ながら東京です。マンモグラフィーによる区市町村が実施する検診受診率は7.6%、職域検診を含めても17.9%と極めて低い状況にあります。
また、子宮頸がんについては、20代、30代の若い女性の間で増加してきています。年間7,000人以上の方々が罹患されており、2,400人を超す方々の大切な命が失われています。子宮頸がんについては、定期的に検診を受けていれば、前がん状態で発見できることなどから、予防できるがんであるといわれています。そのため、アメリカでは、82.6%、カナダでは約73%と高い検診受診率となっています。
ですから、何といっても最高のがん対策は「がん検診」であり、早期発見、早期治療に勝るものはありません。こうした思いから、私はこの3月の議会でとりあげるとともに、「女性の健康週間(毎年3月1日~8日)」にあわせ、がん対策強化の署名運動を実施し、1,272,637名という本当に多くの皆様方にご協力を頂きました。そして、「子宮頸がんアンケート」には、若い女性100,201人が声をよせて下さいました。
アンケートと署名は、東京都の石原知事、更に直接舛添厚生労働大臣にもお届けしました。大臣は「女性の特有のがん、この検診については受けやすくしましょう。政府をあげてアピールもしましょう」とその場ですぐ言われたのです。そして、先ごろ成立した平成21年度の国の補正予算に「女性のがん対策」が盛り込まれ、迅速に実現の運びとなりました。これから5歳ごとの女性の節目年齢の方全員のお宅に、乳がん(40歳~60歳までの5歳刻み)、子宮頸がん(20歳から40歳までの5歳刻み)の無料検診クーポン券と検診手帳が、郵送されます。皆様のおかげで女性のがん対策が大きく前進し、心より感謝申し上げます。