障害者雇用の拡大図れ

文化芸術振興策でも提唱
都議会一般質問で吉倉、松葉議員

8日の東京都議会定例会本会議で、公明党から吉倉正美、松葉多美子の両議員が一般質問に立った。

吉倉議員は「障害者が就労のチャンスを得て、積極的な社会参加を実現できるシステムを、今こそ東京で構築すべきだ」と主張。障害者の雇用拡大策の一例として、都営地下鉄駅構内での、障害者団体による売店やコーヒーショップなどの出店について検討を求めた。

松澤敏夫交通局長は「地下鉄駅構内で障害者の働く場を提供することも公営交通の役割として大切」と述べ、障害者団体の出店を検討していく考えを示した。

児童虐待防止対策に関し、吉倉議員は、早期発見における医師の役割の重要性を指摘し、全都立病院で、医師や看護師、医療福祉相談員などによる組織的な早期発見体制を整備するよう提唱。大塚孝一病院経営本部長は「院内に検討会を設置するなど、体制の整備に取り組む」と述べた。

一方、松葉議員は、幼少・青少年期に芸術家や文化芸術に触れることの大切さを強調。子どもたちに舞台芸術に触れる機会を持たせる都の「子ども向け舞台芸術参加・体験プログラム」事業を評価する一方、都立文化施設で行われている同事業を、「区や市の施設も利用し、都内全域の子どもが参加できるよう拡大すべきだ」と提唱した。山内隆夫生活文化局長は「多摩地域を含めた、できるだけ多くの地域で実施する」と意欲を示した。

また松葉議員は、日本にバレエを専門に教える公立学校がなく、バレエ教室で育った人材が海外のバレエ学校に流出している現状を示しながら、2010年度開校予定の(仮称)都立総合芸術高校に「舞踊専門の勉強ができる舞踊科、あるいは舞台芸術科の設置を」と提案。中村正彦教育長は「クラシックバレエをはじめ日本舞踊、モダンダンスなどを学べる学科についても、基本計画の中に取り入れられるよう検討を進める」と約した。

(公明新聞2005年12月9日付より)

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