子育て応援 社会全体で
「両立支援」の施設を視察
幼保一元化や児童の育成も
少子化対策の課題探る
都議会公明党
東京都議会公明党の石井義修幹事長と少子化対策プロジェクトチーム(PT、東野秀平座長)は18日、東京・千代田区の東京しごとセンターなど3カ所を視察した。石井幹事長、東野座長のほか、東村邦浩、野上純子、上野和彦、高倉良生、伊藤興一、松葉多美子、吉倉正美の各都議が同行した。
同PTは、多様な観点からの子育て支援策の拡充をめざし、仕事と子育ての両立支援では、千代田区内の「東京しごとセンター」、幼保一元化では、同区内の「いずみこども園」、児童の健全育成では、品川区立台場小学校の「すまいるスクール」を視察した。
東京しごとセンターでは、情報コーナーや、授乳やオムツ交換ができる設備を見て回ったほか、両立に向けてのノウハウや体験談を聞くことができる「女性のための再就職支援セミナー」について説明を受けた。
続いて訪れた「いずみこども園」は、0~2歳児までを「いずみ保育園」、3~5歳児を「和泉幼稚園」が担当する「年齢区分方式」を採用している。
藤原和子園長は、同方式の成果として、(1)施設の複合化による給食の共同調理や園庭の共同利用ができる(2)集団生活に必要な幼児数が確保できる(3)保護者の就労形態が変わっても幼稚園教育を継続できる――などを強調。一方、今後の課題として、法的な理由で施設を分離し、制度運営が異なっているため、職員や園児の交流が減ったことや一貫した方針での保育が困難なこと、保育時間や保育料が異なることなどを指摘した。
また、台場小学校の「すまいるスクール」では、学校施設を活用し、放課後や土曜日、夏休みなどに児童が過ごす環境を提供。児童が自由に遊ぶ場の提供や勉強会を実施しているほか、地域のボランティア、保護者らの協力による「教室」を開いている。今月は、オリジナル万華鏡をつくる「すまいるクラフト」や「バルーンアート」「おりがみ教室」など。学年を超えた交流やボランティアとのかかわりの中で、児童が豊かな人間関係を育むことをめざしている。
視察を終えた東野座長は、「少子化対策は最重要課題だ。都議会公明党は、実効性ある新しい方向性を模索しつつ、子育て家庭へのあらゆる支援策を全力で推進していきたい」と語っていた。
(公明新聞2005年11月19日付より)