豪雨対策・ベビーシッター利用支援など令和8年第3回定例会

令和8年第3回東京都議会定例会が、9月18日から10月8日まで開催されました。

今回の定例会では、豪雨災害への備えをはじめ、子育て支援、医療・福祉、デジタル化への対応など、都民の皆さまの暮らしに直結するさまざまな課題について質疑が行われました。

目次

1.環七地下河川の早期事業化で豪雨対策の強化を

都議会公明党は、激甚化する豪雨から都民の命を守るため、環状七号線地下河川の整備について、目指すべきゴールや具体的な方向性を都民に広く伝えながら進めるべきと求めました。都は、2030年代を目標に整備着工を推進し、現在、水の流れのシミュレーション等を進めている。今後は専門家委員会で規模等を検討していくとともに、計画案を取りまとめ、都民に発信し、事業化に向けた取組を推進していくと答えました。

2.都市型水害対策の強化とアンダーパス迂回推進を

都議会公明党は、都市型水害対策への備えを総合的に強化するとともに、カーナビやETC2.0等を活用して冠水したアンダーパスの情報をドライバーへ速やかに届け、早期迂回を促す仕組みの構築を訴えました。知事は、排水ポンプ等の緊急点検や追加対策が必要な箇所に監視カメラ等の整備を進め、河川整備計画に新たな調節池や地下河川等を盛り込むと答弁。また都は、都道70箇所の冠水情報をカーナビへ表示する取組を9月19日から開始。今後のETC2.0の状況も注視しながら、関係者と連携し道路利用者の安全確保に向けた取組を進めると答えました。

3.ホテルや旅館を活用した避難所の確保を

コロナ禍で宿泊療養施設を確保・運営した経験を生かし、災害時にホテルや旅館を避難所として活用すべきと求めました。都は、被災地外避難や二次避難において、ホテルや旅館は有力な避難先と答弁。今後、宿泊団体や区市町村と連携し、ホテル等の確保・割り振り、避難の開始時期、避難先への移動手段などについて図上訓練を行うなど、ホテル等を活用した避難の実効性を高めていくと答えました。

4.急傾斜地の崩壊対策を進め土砂災害から住民を守れ

都議会公明党は、がけ崩れなどの土砂災害から住民の命を守るため、土地所有者等による斜面対策が困難な危険箇所において、急傾斜地の崩壊対策事業を更に進めるべきと強く求めました。都は土地所有者による対策が困難な場合、自治体の要望を受け工事費の最大2割の自治体の負担金で対策事業を実施しており、市町村総合交付金も充当できると説明。今後も連絡会等で区市町村の意見を丁寧に聞きながら、事業を一層推進していくと答えました。

5.雨水貯留浸透施設を拡充し流域対策を推進

頻発する豪雨への対策として、公共施設や民間開発などの機会を捉え、官民の施設を最大限活用して雨水貯留浸透施設の整備を面的に広げるなど、流域対策を一層推進するよう求めました。都は、豪雨対策基本方針を改定し、目標降雨量を10ミリ引き上げたとした上で、公共・民間施設へ設置を要請するとともに、自治体と連携し設置を指導していると答弁。今後協議会で制度や新技術の活用事例を周知し、自治体の取組を促していくと答えました。

6.データセンターの環境対策と地域との調和を

データセンターの省エネや再エネの導入、排熱対策と、地域の実情に応じた適切な規制・誘導を求めました。都は、新築建物に省エネ性能基準への適合や再エネ設置等の計画提出を義務付け、今年度から排熱の有効活用に向けた取組を開始したと答弁。また、周辺環境との調和が求められる地域で、地区計画の策定を区市町村に働き掛け、技術支援を行い、まちと調和したデータセンターの実現に取り組むと答えました。

7.東京アプリに対応するスマホの貸与を

多くの都民が東京アプリ生活応援事業に参加できるよう、低所得者層への支援を具体化し、早期開始を求めました。都は、15歳以上65歳未満の住民税非課税世帯で、東京アプリに対応するスマホをお持ちでない方を対象に、スマホを貸与する試行的な取組を早期に実施すると答弁。基本的な操作や事業参加に必要な支援を行い、利用状況や効果・課題等の検証を今後のデジタルデバイド対策に生かすと答えました。

8.認知症検診の受診促進にクーポン等を活用

認知症検診の受診促進に向け、鑑別診断等が必要となる方も支援の対象とし、より実効性の高い事業にすべきと求めました。都は、希望する方に問診や認知機能検査を行い、専門機関等につなぐ区市町村の取組を支援していると答弁。今年度は、専門の医療機関での鑑別診断が必要な方を含め、検診につながりづらい方などに、5千円のクーポン等を配布する取組を開始し、早期診断・早期対応を推進すると答えました。

9.子供を性暴力から守る取組の実効性向上を

子供と関わる全ての場で性被害を未然に防止するため、こども性暴力防止法を都内に浸透させ、法の実効性を高めるよう求めました。都は、ウェブサイトで法令の内容や事業者が掲示するステッカー等の情報発信を行い、保護者も含め都民へ制度の浸透を図ると答弁。法への対応が任意の事業者も含め、法に基づく取組を適切に進められるよう、サポート強化を国に要望することや、都としての支援の在り方を検討すると答えました。

10.障害者が地域で歯科受診できる体制の拡充を

多摩地域を含む地区口腔保健センターで、土日も含め多くの障害者が歯科診療を受診できるよう、体制の拡充に向けた都の支援を求めました。都は、障害特性に関する研修や、地域の実情に応じた障害者歯科医療体制を構築する区市町村への支援を行っていると答弁。今後、地区口腔保健センターの患者ニーズ等を把握しながら、多摩地域を含め、地域で歯科受診可能な体制の更なる確保に向けて取り組んでいくと答えました。

11.医療的ケア児の通学と成人後の切れ目ない支援を

医療的ケア児等への成人後も切れ目のない支援と、通学時の保護者負担軽減を求め、都は今年度から、特別支援学校卒業後の夕方以降の居場所の確保に取り組む区市町村への支援を開始したと答弁。法改正による支援対象の拡大を踏まえ、次期障害者・障害児施策推進計画で必要な施策を検討。また、都立特別支援学校等に通う保護者の負担を減らす取組について、都教育委員会は、区市町村の対応状況を調べ、保護者負担軽減に向けたサポートに結び付けると答えました。

12.ベビーシッター利用支援に電子チケットの導入を

ベビーシッター利用支援事業で、利用料の立替えが負担との声を受け、利用者が使いやすく、区市町村の負担も少ない仕組みを求めました。都は、申請書類の提出が負担との声や、区市町村から審査や支払に係る事務量が多いとの意見を受けていると答弁。利用者の利便性向上や区市町村の事務負担軽減に向け、電子チケットを活用したシステムの導入に着手し、来年度からの試験運用を目指すと答えました。

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